■眼瞼下垂症チェック
☑️瞼が重い・疲れる
☑️上方が見えにくい
☑️黒目の半分近くを瞼がかぶさっている
☑️目つきが悪いと言われる
☑️額にシワがある
☑️眉毛が上がって目と眉の距離が長い
☑️無意識にアゴを突き出して物を見ている
☑️上まぶたがくぼんでいる
☑️二重の幅が広い
☑️一重だったのが二重になった
☑️眠たそうな印象と言われる
☑️肩こりや頭痛がひどい
眼瞼下垂症とは?
眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)とは、まぶた(上瞼)を引き上げる仕組みの中で『どこかの部分』に異常が発生し、まぶた(上瞼)を上げたくても上がらない状態のことで、まぶたが垂れ下がって目が開けづらくなります。先天性眼瞼下垂、後天性眼瞼下垂、偽眼瞼下垂があり、特に多いのは後天性眼瞼下垂です。加齢によるもの、ハードコンタクト長期装用の方、白内障・緑内障・硝子体手術を行った既往のある方などに多く見られます。
眼瞼下垂症の重症度
MRD−1(※黒目の中心と上まぶたとの距離数値)という指標が使われます。
○軽度 :MRD-1が2.7mm未満から1.5mm前後まで
○中程度:MRD-1は1.5mmを下回って-0.5㎜前後まで
○重度 :まぶた(上瞼)が瞳孔(ひとみ)をふさいだ状態(-0.5mm以下)
眼瞼下垂症の症状
眼瞼下垂症では『目を開けにくい』『まぶたが重い』といった症状のほか、開きが悪くなったまぶたを助けるために、無意識下に眉毛を挙上する(※前頭筋が代償性に眼瞼挙筋を補助する)のですが、この過緊張によって付随症状(肩こり・頭痛・眼精精疲・不眠・眠たそうな印象)が引き起こされます。また、その他にも、頚こり、めまい、自律神経失調、気分障害、不安障害、線維筋痛症などが眼瞼下垂症によって引き起こされることがあるとの報告があります。
眼瞼下垂症の手術適応基準
眼瞼下垂症の保険手術を希望されても、手術適用基準がありますので、全ての方が治療を受けられるわけではありません。また、適用基準を満たしても、治療には必ずリスクを伴いますので、本当に必要な治療かどうかをよく検討の上、手術を受けてください。
当院では以下を手術適応基準としています。
□整容目的ではない。
□治療について十分に理解している
□中等度から重度の眼瞼下垂症の方
□軽度であっても、長年眼瞼下垂症特有の症状に悩まされている。MRD-1≦2mmが目安
治療方法
(1)挙筋前転術(全切開・小切開)
重瞼ラインに沿って1.5〜3cm皮膚を切開し、余剰皮膚があれば同時に切除します。
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挙筋腱膜とミュラー筋を剥離し腱膜前転させて瞼板に固定。左右差を座位にて確認後、二重ラインを形成していきます。必要あれば脂肪も一部除去し、止血を確認後皮膚縫合します。
(2)経結膜下眼瞼下垂症手術(皮膚に傷をつけません)
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重度の症例は適用外です。適用は限られますが、余剰皮膚の少ない、ハードコンタクト性眼瞼下垂症の方に適用となることが多いです。皮膚を切らずに、まぶたの裏から挙筋腱膜を前転させて瞼板に固定します。皮膚表面には針あと程度の傷しかつきません。
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【概要】
・写真は術前(上段)と術直後(下段)・局所麻酔・術式:非切開式眼瞼下垂症手術・リスク・合併症:内出血、腫れ、感染、傷、左右差、ドライアイ、異物感などの可能性があります。
(3)余剰皮膚切除術(眉下切開/重瞼切開たるみ取り)
弛緩性眼瞼下垂症とは偽性眼瞼下垂症とも呼ばれ、まぶたの皮膚が視界をさえぎる様に垂れ下がっているため、退行性眼瞼下垂症と同じ症状が生じますが、垂れ下がった余剰皮膚を切除するだけで症状が改善します。印象が変わるのが嫌で治療を受けるのをためらっている方は眉下切開で治療すると印象をほとんど変えずに治療ができますので、ご相談ください。重瞼ライン、もしくは眉毛下に沿って皮膚を切開し、余剰皮膚を切除します。
座位にて左右差を確認して、必要あれば脂肪も一部除去した後、皮膚をキレイに縫合します。
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